アメリカのソフトウェア人材に将来はあるのか。プログラマーでも需要があるのとそうでないのがある。
ソフトウェアは組み合わせてできてしまうものという考えが主流になってオフショア開発が流行った。そんな業界にどんな可能性があるのだろうか。
組み合わせでできない世界
組み合わせではできない世界、というのがある。 例えば既存のライブラリーやツールが無い場合とか、必要なアルゴリズムを開発するとか、問題を解決するのに今までに無い工夫や仕組みが必要な場合だ。
プログラム書ければそういう事できるでしょうよ、と思うがそういうものにはいろいろ細かな問題点がたくさん出てくる。一つ一つ解決していかないとならないが、ググっても出てないことばかりなのだ。すると自分で一から問題を解かないと前に進まないという現実に直面してしまう。簡単ではない。
それが出来る人にはそれなりの値がつく。
また組み合わせに近いのだが、情報が無い、という世界もある。 ソフトウェア人材の需要にでてきたPL/SQLにしても検索して文法は出てきても他の処理に影響が小さいプロシージャの書き方とかノウハウなどはあまり出てこない。自分がかなりの高額で受けたCOBOLの仕事もそういったノウハウに替わるものを自分で作るなり迂回するなりしてネットで検索しても出てこない問題点を一つ一つ解決していった。これももともと経験値があったからできたので、誰にでもすぐできるとは思わない。
ググってもでてこないワザが使える人たちも市場原理で高い値がつくのは当然なのだ。
チャンスは幾らでも
「ネットで情報を拾う」イコール「自分の経験値や能力」と思いこんでしまっている人というのはけっこういる。 アメリカのプログラマーで、"I have the code to do that" と言い張るやつにやらせるとすぐいきづまって「想定してない問題が出てきた」とか言いだす。どっかで拾ってきた情報やコピペコードを理解もしていないのに自分の知的資産のように思いこむからだ。
メインストリームの組み合わせソフト産業そのものは別に悪いことではない。ただ過当競争になりやすく安いところに職を取られやすい世界なのだ。 オフショアとは品質が違うとかいうアメリカ人もいるけど、一定レベルをクリアしていれば品質の高低はあまり意味が無い。だれでもググればある程度はできるんだから同じような品質にしかならないわけだし。その先は底が見えない価格競争しかない。
組み合わせアプローチ、ググってコピペではオフショアの人たちにかなわない。だからそのレベルのプログラマーはアメリカでさらに淘汰されていくだろう。
だがそこにできる真空地帯にはチャンスはいくらでもある。 だからアメリカのソフトウェア人材の将来はけっこう明るいのではと思っている。 生き残れたらだけどね。