Slingがすごい

アメリカはテレビといえばケーブルTVなのだけど、最近ケーブルTV離れが加速しているようだ。

自分の周りにも「ケーブルやめた」って人がけっこういるし、「そうよね、ケーブルTVキャンセルしなきゃ」って言う人も入れるとかなりの人口になる。かくいう我が家も先月ケーブルTVをキャンセルした。

なんでケーブルTV離れが進んでいるのだろうか。

アメリカはケーブルTVのそこそこ良いチャンネルパッケージにインターネット接続を合わせると月額200ドル近い額になる。一般家庭だったらちょっと考える額だ。

それだけでなく費用対効果が悪い。数百チャンネルあるのにくだらないリアリティショーばかりだし、ニュースチャンネルは右か左で分極化してしまっててどちらも観ててだんだん嫌になる。

携帯電話の普及も影響しているだろう。アメリカで高データ容量の携帯電話家族プランはケーブルTV と同じくらいの値段になる。今や携帯は必需品だがTV放送は観なくてもどうってことない。

そしてストリーミングだ。アメリカではネットフリックスが大成功を収め、自社制作のシリーズまでストリーミングしだした。これだけでTV放送は二度と観なくてもいいぐらいだ。さらにHuluやアマゾンまで参入してきたのでストリーミングする映像には事欠かない。

でもたまにTVを見たくなる時がある。例えば今テニスのオーストラリアンオープンがスポーツチャンネルのESPNで放送されている。それだけ観れたら後は要らないし終わったらまたTV放送は観ない。

そういう視聴者向けのサービスSlingというのがアメリカですごい勢いで急成長中だそうでウチも導入してみた。月額たった十数ドルでTV放送をストリーミング試聴できる。

でもSlingTVでTV放送は観ない。どういうことかというと、SlingTVのアカウントを使ってAppleTVでESPNを視聴するのだ。

アメリカのケーブル配信は権利がいろいろこんがらがっていて、例えばESPNのストリーミング放送は配信会社の「TV放送顧客」アカウントが無いと見れない。Slingは配信会社の子会社なのでSlingTVのアカウントがあればESPNのストリーミングを観ることができるのだ。この際SlingTVそのものは使わない。接続もしない。ただSlingTVのアカウント情報があればいいのだ。

観たくないチャンネルまでまとめて押し付けられて高い月額料金を払う時代は終わりつつある。そのうちネットでストリーミングされているコンテンツの見たい部分だけ定額で観れる日がくるのではないか。