人工知能と道具

近年AIが身近になってきた。AIというと映画ターミネーターの凶悪人工知能スカイネットを思い起こす人もいるだろう。

AIと言ってもいろんなのがある。最近の流行はニューラルネットという技術だ。

実はニューラルネットはアメリカで30年ほど前にちょっとだけ流行っていた。自分の周りでもオタクな友達がプログラミングして走らせてたが、当時のパソコンの性能ではアリに漬物石を担がせるようなもので実用性は皆無だった。

ニューラルネットの中身は大して難しくない。ニューラルネットは「学習」するのだが、これは内部で多数の数値を少しずつ変えて期待値に合うように逆算しているだけだ。だがこれを何度も繰り返すので演算量が膨大になってしまう。だから昔のパソコンでは実用にならなかった。

時代は変わりパソコンの演算速度が数万どころか数十万倍になった。ニューラルネットを組み学習させ、画像を認識させるぐらいはふつうのパソコンで手軽にできてしまう。30年前を知ってる自分からしたらものすごい進歩だ。

でもこれはニューラルネットの学習速度が速くなっていろんなことに使えるようになっただけだ。これはこれですごいことなのだが、携帯電話がスマホになったようなもので当たり前になってしまえばそれまでの事だ。

ケータイと同じでAIは便利な道具なのでどんどん応用されて進化するだろう。パソコンみたいに何万倍の性能に進化して新しい事を可能にするのかもしれない。

でも道具はあくまでも道具。スカイネットが人類存続を脅かす日はまだまだかなり先の事だと思う。