Friday May 22, 2009
アメリカの保険会社というのは本業ではあまり儲からないそうだ。 国中が自動車であふれているアメリカ全国では自動車の損保にちょっとした国の国家予算を超える莫大な掛け金収入と支払い額が動く。 でも実際のところ、これはあまり儲からなくて、金を運用する事でかなりの収入を得ているという話を保険会社の人から聞いた事がある。
金融不安の米国保険業界への影響は去年から言われていることだけど、金融機関の不安がおさまってきたところでようやく保険業界の業績悪化が取りざたされるようになった。 ウチの会社は世界数十カ国に広がっているのだけどアメリカでもヨーロッパでも保険業界が大口の顧客なので影響は免れない。 もともといろいろと進めているコスト削減だのに拍車が掛かるようになった。
ウチの会社では前から各国の従業員あたりの収入・収益の格差が指摘されている。 特に先進国は売り上げが高いが輪を掛けてコスト高で収益効率が良くないのだ。 これは先進国では人件費がバカ高いからで、コスト管理とはすなわち人を切る事になる。アメリカのソフト業界では何年も前からこれは常識で、プログラマーや、カスタマーサポートの電話番までインド、南米そして東欧で調達するのが当たり前になってきている。 日本でも中国あたりから安い労働力を調達するのが当たり前になるかもしれない。
雇用とは雇う側と雇われる側の市場関係だ。前にいた会社で率いてたチームの連中にも、今の部下達にもしつこく言ってることだけど、本を読んでやり方を覚えているレベルのスキルではいつかレイオフされて仕事に就けない日がくる。 インドでもメキシコにも数分の一の給料で同じ事ができる人間がいくらでもいるからだ。 そういった相手に比べて秀でている何かが無ければアメリカ人のプログラマーなんて口だけ達者で子供じみて納期も守れず顧客のニーズも理解できない高給取りばかりだ。 マネジメントはレイオフできるチャンスがあればさっさとしたいぐらいだろう。
そもそも、外国からより良いモノを安く調達するグローバル化をアメリカで確立したのは日本人なのだ。アメリカには昔から日本の対米輸出に圧迫された斜陽産業が幾つもある。その反動がバッシングとなったりしたけど、結局は経済原則でなるようにしかならない。 太刀打ちできないアメリカの企業は合併したり、逆に海外で低コストの操業をはじめたりしたし、日本やヨーロッパが追いつけない分野に投資したりしてきた。 それでも競争能力が無い企業はつぶれるしかない。
今の時代はこのグローバルな競争が個人のレベルまで下がってきているのだ。 グローバル化で企業が他国の企業と競争しなければならないのと同じようにアメリカのソフト開発産業の人間は世界レベルの競争力を身につけなければならない。でないといつか生活に困る日がやってくるかもしれないのだ。
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