挽肉

自分はハンバーガーを食べる時はとびきり美味しいのを食べる事に決めていた。アメリカは昨今グルメハンバーガーが流行りでサンディエゴにも幾つも高級ハンバーガーの店ができたのでちょこちょこと行ってみてた。

うーん、美味いことは美味いんだけどバンやソースに比べて主役のはずの肉の味がイマイチな気がする事が多い。

本当にこだわる人は自分で肉を選んで挽いて焼くのだそうだが、今度はそれに太刀打ちできるバンが必要になる。自分で肉挽いてバンまで焼いて試食しながらハンバーガーの研究してたら体重超過まっしぐらだ。

だからもうハンバーガーにはできるだけ近寄らないようにしている。

日本に合いびき肉といって牛肉と豚肉がすでに混ざったひき肉が売っているそうだ。アメリカには合いびき肉は売ってないし、挽肉を使う一般的なアメリカ料理、例えばハンバーガー、ミートローフやラグー・ボロネーズは牛肉しか使わない。イタリアンミートボールは牛と豚を混ぜるけど作る人が自分で混ぜる。

合いびき肉を使った日本料理の代表はハンバーグだけどハンバーガーとはかなり異なると思う。ハンバーガーは牛挽肉を焼いてバンにはさんだもので、ハンバーグは合いびき肉にいろいろ混ぜてふっくらと仕上げるので味も食感もかなり違う。

日本のハンバーグに一番近い料理はソールズベリー・ステーキと呼ばれる牛と豚の挽肉にパンくずやオーツを混ぜて焼いたものだと思う。ただソールズベリー・ステーキはTVディナーと呼ばれるレトルト食の代表選手で、家庭料理のハンバーグとは全く違うイメージだ。

コミュ障上等

コミュ障って日本語を知ったのはそんなに前ではない。社交性に欠け、人付き合いが苦手で、会話が成立しにくい。そういう意味らしい。

アメリカではそういう言葉は無いけど、「極端に内向的」「スポーツに興味を持たない」「恋愛に奥手」「特定分野に異様に詳しい」人をナードと呼ぶ。

1980年代にはナード達は脚光を浴び、テクノ・ニューウェーブの騎手となり映画「ナーズの復讐」やディーヴォの音楽が大ヒットした。音楽だけでもその流れが日本でもYMOとかPOLYSICSと受け継がれてったぐらい大きな流れを作り、逆にマッチョのイケメンやおねいさん達を「ジョック」と見下して張り合うぐらいの社会的立場を確立した。

自分が知ってるアメリカのナード達は確かにスカしてるイケメン・美女たちに見下されて相手にされてなかった。けどそういう人たちは「普通の」みんなにウケるコミュニケーションをしたがらないだけで、実際はいろいろな事に造詣が深く創造性に長け話しだすと奥が深い人が多かった。

自分はジョックとは話が続かなかったけどナード達とはずっと話してられた。まぁそれは自分がナードだからかもしれないがそれは置いとくとして、コミュ障がナードならアメリカでコミュ障は褒め言葉で通るよね。コミュ障上等じゃん。

砂糖の違い

カミさんが日本で三温糖をよく使っていたと言う。

サンオントウ? 日系マーケットで見た事あるな、と調べてみた。すると三温糖は上白糖に糖蜜を添加して数回加熱して結晶化させた、日本独自の砂糖なのだそうだ。そして日本では砂糖と言えば三温糖の元の粉状の上白糖を指すらしい。

アメリカでシュガーと言えばグラニュー糖だ。茶色のブラウンシュガーはグラニュー糖にモラセスという廃蜜を足したもの。その二種類でほぼなんでも事が足りる。

日本で一般的な上白糖はアメリカではキャスターシュガーと呼ばれメレンゲやカクテルとか特別な状況でのみ使われる。どうやら日本と欧米では普通に「砂糖」と呼んでいるモノが違うらしい。

そして日本では砂糖をいろいろと使い分ける。欧米風のビスケットやスポンジケーキはグラニュー糖で作るし日本のしっとりしたカステラや和菓子風の料理は上白糖で作る。そして煮物は三温糖。伝統的な和菓子には和三盆。

ほんの1−2%含まれる添加糖や糖液の違い、そして結晶の大きさが料理の出来上がりに影響を及ぼすからなのだと思う。

カミさんは「砂糖は砂糖でしょうよ」と言いながら三温糖を使っていた。砂糖ひとつをとってもふつうに多種類を使い分ける日本の食文化の多様性ってけっこう良いんじゃないか。