High Powered Optics

Oberwerk SW80Q45

今週はずっと、LAXことロサンゼルスの空港の近くでHadoopと言うIT技術の講習に行っていた。 ギークな話題は別に触れるとするが、講習の教室はLAXが見える12階にあって、そこになぜか超高性能な双眼鏡が置いてあった。 Oberwerkという会社製で、80ミリで45倍の望遠らしい。

普通のカメラだと通称サンニッパの300ミリレンズなんかに憧れるもんだけど、双眼鏡は80ミリでも45倍拡大できるのか。よくわからない。だが、のぞいてみてこの双眼鏡の光学性能にはびっくりした。

真ん中にぽつんと立ってる管制塔

ビルからLAXまで2、3マイルあり肉眼では飛行機はわかっても細かいところまではわからない。 ところがこの双眼鏡ではなんと飛行機どころかその下で働いている人が何をしているかまで見えてしまう。

iPhoneはちょっと広角なので、実際に肉眼ではもうちょっと大きく見えているが、それでも全景写真では管制塔なんてなんとなく形がわかる位だ。 それがこの双眼鏡をのぞくと細部まで見えてしまう。 窓の高さはおそらく2メートルぐらいだろうから人も見えてしまう。

管制塔

接眼部にiPhoneをあてて撮影したのだけどケラレとかあって、結構むずかしかった。 実際に双眼鏡をのぞくとこの映像が大きくステレオで見えている。

データは重いけど画像をクリックすると元の画像(要注意、スクリーンよりかなりでかい)大きくなるので興味があれば見て欲しい。

ぐるりとまわすともっと遠くのダウンタウンまで見えるのだが、陽炎とロサンゼルス名物のガスが掛かってていてそれほど解像できない。 そこでもっと近いビルを見ていたらカモメの顔がドアップで見えたりしてびっくりした。

マンガのゴルゴ13はしょっちゅうあり得ない遠いところから狙撃してるけど、なんか妙に現実感が湧いてくる話だ。

ところで、日本語でロサンゼルスの事をロスという事があるけど、日本語の略称なので他の国では通じない。ロサンゼルスはスペイン語のLos Angelesで、意味は「天使達」だ。 スペイン語のLosというのは英語では’the’になる。 日本語で「ザ・なんとか」と言ってるあの「ザ」だ。

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Camera Year In Review

日本は既に新年だけど、こちらはまだ大晦日の夕方だ。 

と言う訳で、今年買ったカメラ関連の中からめぼしい物リスト。

  • Leica R6 – 2台目。  R6好きなんだなぁ。
  • Nikon F2SB – F2 3台目。F一桁も好きだなぁ。DP-3は希少なのに価値低いのはなぜ?
  • Leitz  Elmarit-R 19/2.8 – コーティング風化で半額。リコーティング中。
  • Leitz Elmarit-R 60/2.8  - 何でも撮れる標準レンズ。ズミクロンより良いかも。
  • Minolta SRT102  -  要整備でしまったきり。
  • Nikkor AIS  35/2  -  35/1.4が気になってたけどこれで十分。
  • Hasselblad XPAN w 45mm  -  難ありで安かったけどハッセルブラッドUSAで整備中。
  • Scneider Krueznach Xenar 150mm F5.6 – SL66用に大判レンズ買った。面白いよ。
  • Graflex Pacemaker Crown Graphic – Xenar 135mm F4.5付き。4×5良いよねー。
  • Mamiya 645 – 80/1.9が使いたくて買った。整備中。

半分ぐらいは難ありで、安く買うのは良いんだけど、整備するのに苦労する。 あと、あまり使わないからと、手放した機材も幾つかある。

整備と言えば ハッセルブラッド・ディスタゴンC 50/4 とSWCのシャッターが粘るようになったので整備に出したのが帰ってきた。 あとペンタコン6もコマかぶりとシャッターむらで整備に出した。帰ってきたら巻き上げが驚くほどスムースでびっくりした。

マミヤ645は自分でそこそこ治せたんだけど幕速とか合ってないようなのでやはり整備出さないとダメみたいだ。整備費と中古ボディと値段が変わらないので悩ましい。  

その他には、

  • 旅行にはライカMの2台体制。 35ズミクロンと21スーパーアンギュロンがあればどこ行っても何でも撮れる。
  • その代わりか、日常撮りにはライカRかニコンFシリーズを使う事が多くなった。
  • 以前に買った機材をじっくりと使い込む事が増えた。レンズ一本でも慣れ親しむのはけっこう時間が掛かる。買っておいとくだけじゃいかん。
  • そのせいか以前撮らなかった風景を撮るようになった
  • 50ミリ以上の望遠レンズを使わなくなった。出来た画は良いんだけど、撮る時に面白くない気がする。
  • 冷蔵庫に山積みだった撮影済みモノクロフィルムの現像、ついに追いついた。 バンザイ
  • おかげでいっぺんに大量のモノクロ現像が出来るようになった。 毎回平均で7−10本現像するが、多い時は15−16本、そこそこの再現性で現像できる。
  • いろいろな現像液を試した。今年試したのはXTOLとかTMAX Devとか。どれも捨てがたい良さがあるし、上手く現像するのは挑戦しがいがある
  •  

ようやく追いついたモノクロ現像で、2年前撮ったフィルムをようやく現像したのがあった。 見ると昔の方が露出が上手だったようで、納得がいかない。

そうそう、ツィッターなどでフィルムを撮る人達の知り合いが増え、いろいろ感化される事があった。これはかなり大きかったな。 みなさんいろいろありがとう。

来年はじっくり撮るのを増やすぞ。

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Four by Five

長年ぜびやってみたかった大判写真をついに撮って現像できた。

カメラは最近手に入れたグラフレックス製 クラウングラフィック。 1947年発売で、1973年まで製造販売されていた。 自分のはかなり後期の製造らしい。

大判カメラはレンズ交換式だが、一眼レフのようにかちっとはまる仕組みではない。 板に開けた穴に取り付けるだけだ。 この板はレンズボードというが、これは木や薄い板金で出来ていて、取り替えできる。 だからいろんなサイズの穴に対応でき、いろいろなレンズが使える。

クラウングラフィックについてきたレンズはドイツのシュナイダー製135ミリXenar。 中判や35ミリカメラでは135ミリなんて望遠レンズだけど、大判ではこれぐらいが標準らしい。 ちなみにこのXenarという名前はアメリカではズィーナーと発音する。

4x5 初撮り - クリックで拡大

30年このカメラを使ってたという売り手からカメラが到着し、別途注文したフィルムと現像用のリールがようやく届いたその晩、ホルダーにフィルムを詰めた。ダークテントの中、手探りだけどなんとかなった。

そして次の朝、早起きして近くの湖の岸辺から対岸を撮ってきた。 気が急いたせいかルーペを忘れ、しかも間違えたメガネを持ってきたがかまわず撮る。 いつも撮るスポットは対岸までちょっと遠く、もうちょっと歩けば良かったのだけど、待ちきれず撮った。

フィルムはコダックTMAX400。 現像はTMAX Dev。

ところが撮ってから大判にはTMAX Devは使わない方が良いとデータシートに書いてあるのを見つけたり、フィルムの裏表を間違えたかもしれない事に気がついた。

うーむ、とちょっと悩んだが、まぁもう撮っちゃったし、失敗してたらまた早起きして撮ってくれば良いさ、と現像してみたらあっけなくちゃんと画がでてた。若干オーバーっぽかったけど、まぁ別に良いさ。

スキャンして取り込んでみたけど、いややはり大判は凄い。 普通の35ミリフィルムの何十倍もの面積に同じ細かさで写っているのだ。 上が撮った写真だが、真ん中のもyじゃもじゃを拡大してみると下のように手すりや葦の葉まで確認できる。

画面中央部 - クリックで拡大

実際8×10インチにプリントしてみたがとても精緻だ。 もうちょっとまともなのが撮れたらどーんと引き伸ばしプリントしてやろう。

数年前に自家フィルム現像を初めて以来、大判写真を撮って現像するのはちょっと遠い夢だったので、かなり嬉しい。来年はもっとどんどんフィルムで撮るとしよう。

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見覚えのある風景

良く見にいってるブログにきれいな紅葉のフィルム写真が3枚。

I was in a beautiful park

これは今年一番のきれいな紅葉だね、フィルム良い色出してるね。とか思いながら観てた3枚目。

はてなぜだろう、とても懐かしく感じる。これは既視感、デジャヴウってやつかしら。

左に上がって行くこの道。 そして右手には沼があって。 あぁ、これはあそこだ。と気がついた。

敷き詰められた落ち葉とこぼれる陽の光。 2枚目の凛々しい横顔の奥に見える滑り台。

40年前とちっとも変わってない。

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Outside Looking In – With Leica

もし機械式フィルムカメラオタクが最小限のカメラとレンズを選べと言われたら。

悩むところだが、月並みにM6かM5+ズミクロン35だと思う。

レンズはもちろん神話の8枚玉だ .. なんて事は無い。正直なところそんな神話とかあまり気にしてもいない。何枚玉だか知らないけど自分のなじんだズミクロン35は見かけはくたびれているがしっかり写る。ちょっとへこんだフードをつければ完璧だ。

M5はダイアルの操作に慣れると一体感がある。同じ追針式のSL2もM5にははるかに及ばない。ただ携行性でM6には劣る気がする。自分としてはどっちでも良い。

人生要らないもの売っぱらってすっきりできたら、最後に残るカメラとレンズはこの辺だ。実際、ヨーロッパに出張で何回も行ったけど、M6+35でなんでも撮れた。

ただ、旅に出て35ミリレンズだけだと足りないと気づいた時もある。

それは日本へ行ったときの事だった。自分はあまり日本に住んだ事が無い。日本は知っているけどなじみが無い不思議なところなのだ。

よく知ってるんだけど初めて見る街と人並み、それに田舎の風景。既視感につつまれた新鮮さとでも言うのか。こんなに面白い世界を撮るには35ミリでは画角が足りない時がある。

そこでもう一台のボディに愛用のスーパーアンギュロンを付けて持って行く。 TRIX詰めて21ミリで撮るのに内蔵メーターはいらない。M3とかM4−Pに外部ファインダー、これが良い。

旅カメラ

ちょっとヤレてるがしゃっきりと写る21ミリには、角が欠けたフードが付く。

M3もダブルストロークだの初期型だのそういう神話はすっかり忘れた。シャッターとファインダーさえしっかりしていれば、ヤレててもかまわない。

M3でなくても廉価版M4−Pでも良い。角がテカりはじめるぐらいになじんでいるボディはなおさら良い。

フィルムカメラ2台もぶら下げて最小限も無いもんだが、最近の日本旅行はM6+35, M4-P+21を持って行った。 今までで一番良かった。

これからはこれが定番。

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フィルムの作り方

1958年のコダックフィルム製造プロモーション映像。

If you’ve ever wondered how film is made

コットンの塊からセルロースフィルムベースを作るところから始まる。 ゼラチン原料の牛も出て来る。ちょっとかわいそう。 銀のインゴットすっごい。 そしてBGMの音楽が泣かせるぜ。

ドイツ語なんで英語字幕を追わないとならないが、画だけでもけっこうわかる。 製造工程の手描きアニメも良い。

こうやってモノがどう作られるのかを題材にした映像は最近はとんと作られてないのではないか。カナダのテレビ番組でそういうのが一つあるだけだが、これはホントに面白い。カミさんもおもしろがって観てる。

昔はこうやって製造工程を見せるのがマーケティングの一環だった。安心感やブランドロイヤリティーに繋がるという考えだったのだろう。親戚や知り合いにでもいそうな堅実そうなオジサンがテキパキと作業していればブランドに親近感や安心感が湧いて当然だ。

それにしても自分たちの仕事に誇りを持ってなければ作れない映像だな。

そうそう、リンク先のFilm Winsはフィルム愛好家が最近立ち上げた。Flickr, YouTube, Twitterでも最近フィルムカメラ関連の動きが多い。

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冷蔵庫現像

昔ウィリアム・モーテンセンという写真家がいた。人物ライティングを定義した人とか言われてる以外はあまり知られてないようだ。実はモーテンセンは適正露出や現像法にこだわらず、写真を加工したりして、アンセル・アダムスなどの正統写真派に毛嫌いされてたという人物だ。

面白いのがモーテンセンの露出と現像の考え方だ。

例えば露出と現像それぞれをオーバー・適正・アンダーにした9枚の写真がある。(要スクロール)モーテンセンはこのうち3番と7番を残して全部却下してしまう。適正露出は却下。 正統適正写真の5番もつまんないから却下。これですでにカッコいい。自分もいっぺん言ってみたいぐらいカッコいい。

3番と7番は減感・増感現像として現代では一般的になっている。3番の減感現像は、影の階調を出しやすいけど、明るい部分がつまらなくなる。なのでモーテンセンのアプローチは、7番の増感現像から階調を拾いだすというやり方だった。

自分はTRIXをISO1600で撮った画が好きだ。だが影の部分がべったりとなりやすい。ウチの黒猫なんて黒潰れして、2次元ネコになってしまう。 ここしばらくなんとかこの2次元ネコ状態から発展しようといろいろとやっていた。

だが、この答えは70年も前に自由な発想を持つ写真家が出していた。 モーテンセンは増感撮影したネガから階調を引き出すために、なんと冷蔵庫で2、3日かけて静止現像していたのだ

もちろん現代のフィルムと現像剤でやっても大した結果は出ないかも知れない。だが枠にとらわれないやり方があるのだ。これはめちゃくちゃ面白い事だ。

乱暴な話だが今時撮影に正統もなにもないと思う。 きれいな適正写真が撮りたければデジカメを使えば良い。デジカメは実は画像加工の極致だが、誰かがプログラムした設定以上の事はできない。枠にとらわれていては代わり映えしない世界しかない。

フィルムを使うのは自分なりの理由がある。それが正統派なのだと思う。

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