ブリート

メキシカン料理にブリートというのがある。スペイン語だがアメリカのメキシカン料理なのでブリートという日本語は英語由来だと思う。英語だと最初の音はブよりバに近くて「バリート」が近い。

この「ブとバの中間でバに近い音」は乗り物の「バス」とか「バター」の発音と同じだ。「バズる」の「バズ」も同じだ。なのにブリートはブになる。

これにはいろいろ理由があるようだが、同じ外来発音が日本語に入っていくとブになったりバになったりする。なかなかおもしろい。

ところで先日ツィッターで「コーヒー」って日本語は発音が間違ってるというツィートを見かけた。

言葉は人がやり取りするもので理解し合うために相手がわかる言葉で話す。日本語で「コーヒー」はみんな同じものを思い浮かべる言葉だ。英語で暮らす自分でも日本語だったら胸張って「コーヒー」でいいと思う。

これは逆のケースでも同じだ。アメリカの日本文具・アニメファンの間には日本語が浸透している。そして彼らに取り込まれた日本語は元の発音とかけ離れた言葉になっている。

例えば日本のメーカーで「ブングボックス」というのがある。アメリカ人には「バングーボックス」と言わないと伝わらない。

パイロットのインクに「紫式部」や「孔雀」と言った商品があってアメリカでそのままの名前で売っている。これも「シッキーブー」とか「クウジャクウ」になってしまう。自分も英語喋る時はそう発音するようにしている。さすがにちょっとこそばゆいけど。

唯一アニメ系外来語の「ヘンタイ」は特別だ。ほぼそのままの発音と意味で英語で通用する。日本のヘンタイは言葉の壁を越え世界に羽ばたいてしまったのか。

睡眠と筆記体

Fitbit Charge 2というリストバンドを使っている。心拍数や運動量を記録してるのだが、睡眠状態も記録してくれてこれがかなり役に立っている。

Fitbitは覚醒、浅い睡眠、深い睡眠そしてレム睡眠の4つのステージを検出して記録してくれる。自分は眠りが浅い方なのだが、記録を見ると確かに浅い睡眠が多く深い睡眠ステージが少ない。

6時間寝たつもりでも実際は何回も覚醒して5時間しか寝て無く、その内訳も深い睡眠がとても少ない、というのが自分に良くあるパターンだ。この睡眠パターンになると朝はいいのだが昼ぐらいから睡魔に襲われて非効率になる。逆に夜は目が覚めてダラダラと遅くまで過ごしてしまうようになる。

なのでこの睡眠パターンが出てきた時は運動を増やして早く寝て、と対処するようにしている。

ところで欧米ではアイ・ハンド・コーディネーションという言葉を良く使う。目と手がどれだけ上手く連携して動作できるかということで、日本語では運動神経とか動体視力とか言ってるようだ。

このアイ・ハンド・コーディネーションはスポーツだけでなく、目と手の連携する動作すべてを指す。だから筆記体の練習もアイ・ハンド・コーディネーションの訓練だとされてる。

数週間前から晩に筆記体の練習をするようになった。無心に字を書き出すとあっという間に寝る時間になるのだが、そんな夜は睡眠パターンが違うことに気がついた。

次の日、Fitbitの記録を見ると深い睡眠が明らかに多くなってるのだ。そのせいか次の日は集中力が高い。午後机に突っ伏してたりしないし軽々と5kmランにも行ってきちゃう。

もしかしてこれは筆記体効果なのか。

パーカー・バキュマティック・ジュニア 1943

万年筆は昔から持っていたのだけどなかなか使いこなせなかった。

なんせ字が汚いから。

近年万年筆が面白くなってきてついつい買ってしまう。手が届きやすい値段のばかり買ってるのだが、高価な有名ブランドやビンテージの万年筆も使ってみたい。コレクションしてみたい。でも臆してしまって手が出せない。

なんせ字が汚いから。

そこでこの歳にして一念発起してペン字を習うことにした。日本語ではない。アルファベットを習い直すのだ。それでスペンサリアンとかやっていたわけだけど、ほんとにちっとも上達がない。でも次の万年筆を早く買いたい。

なのでちょっと字が向上したという事にして見合うビンテージ万年筆をいろいろ物色して買った。それがこの1943 パーカー・バキュマティック・ジュニアだ。

1943年と言えばアメリカと日本の戦争たけなわだったころだ。そんな時代に作られたこの万年筆、驚くほどコンディションが良い。セルロイドのボディはよくよく見るとちょっとした傷はあるものの目立たない。とても艷やかで金属部品には錆も変色もメッキの剥がれもない。

戦争中はアメリカでも物資制限があり、このバキュマティックもプランジャー周りの本来はアルミの部品がプラスティックになっている。それらもコンディションが良い。きっと大事に使われてたんだろうな。

バキュマティックは光線によって輝く細かい寄木細工のようなパターンが特徴だ。このバキュマティックは寄木細工が黄金色に光るゴールデンパールで、小型サイズのジュニアだ。ボディは中のインクが透けて見える。外形やデザインは現代でも古っぽく感じない。時代に左右されない普遍性がある。

ウォーターマンのセレニティブルーを入れて試し書きしてみた。インクのフローはいいし、ニブがよく調整されているようだ。だがこのFニブの堅いこと。パーカーやシェーファーのビンテージ万年筆は「釘で書いてるようだ」と言われるがその感触そのものだ。

でも書くのは楽しい。