遺伝子と自分 (1)

最近アメリカではDNA検査が密かなブームだ。 実は自分でもやってみていろいろ考える事があったので経過も含めて書いてみる。

DNA検査というとアメリカの刑事番組で綿棒で口の中のサンプルをとってるあれを思い浮かべるが、あれは2つのDNAの相違を見つけるものだ。 犯人と容疑者のDNAの比較をして 一致すればお前が犯人だ!となるわけだ。

だがここで言うDNA検査は犯人探しではなく、DNA内のマーカーと呼ばれる遺伝子の特徴を解析するのだ。このDNA解析分野はこの数年えらく成長しているらしく、DNA解析そのものが大きなビジネスになるようになった。サンディエゴは医学関係のハイテク企業が多く、急成長中のゲノム解析会社で働いている友達もいる。 一杯やりながら聞いた話では、ゲノム解析と呼ばれる遺伝子地図を全て解析するデラックス版で5000ドル、50万円ぐらいだそうだ。 思ったより安い。でも個人が気軽にできる値段ではない。 

だが自分の遺伝子の特徴を知るにはそこまでする必要はなくて、マーカー検査だけならもっと安価にできるのだそうだ。なので数年前から一般人向けの遺伝子検査が安価に発売されるようになった。だれでも気軽に自分の遺伝子検査ができるようになり、自分の遺伝子を知る事ができるようになった。 

ただ遺伝子の検査結果は記号や数字の羅列で、それだけではなにがなんだか全くわからん。これを有効に活用するためには無数にある遺伝子マーカーの存在がどういう意味を持つかというデータ解析が必要になる。 

23andMeというのはアメリカの会社で、このDNA検査と解析を100ドルでやってくれる会社だ。 ウェブサイトでキットを注文し、唾液のサンプルを送ると2,3ヶ月で結果をウェブサイト上で閲覧できるようにしてくれる。

数年前から気になっていたので、ある日ついに意を決してこの23andMeのサービスを使って遺伝子検査をやってみる事にした。 (続)