グローバル人材の定義が的はずれな件

最近目につく「グローバル人材」とはどういうものなのかと調べてみた。 日本の総務省の定義は

日本人としてのアイデンティティや日本の文化に対する深い理解を前提として、豊かな語学力・コミュニケーション能力、主体性・積極性、異文化理解の精神等を身に付けて様々な分野で活躍できる人材

英語ができて日本の事知ってる人、ということみたいだけど、正直言って前提とか精神とかよくわからない。

日本政府の資料をさらに見るとグローバル人材育成って英語力向上と留学促進の話らしい。英語を勉強して留学すれば「様々な分野で活躍できる人材」になれるという考えみたいだ。

驚きの在外邦人数

前にアマゾンジャパンの鎖国政策について書いた時に在外日本人ってどのぐらいの市場か調べてみた。

日本の外務省によると海外在留邦人は平成29年で135万人。毎年1万人以上のペースで増え続けている。この数字に旅行者は入ってない。外国で生活している人たちがこんなにいるのだ。

さらにこの数字、実際はもっと多い。例えば不法滞在者が入ってない。2016年の米国境警備省の統計によると米国には一万人近い日本人が不法滞在していると推定されてる。外務省は知らないふりしてるけど。

この数は日本の都市でいうと京都市や神戸市の人口より多い。人口で考えると1%以上もいる。100人に一人以上もいるのよ。

在外経験者とグローバル人材

日本人の100人に1人が外国に住み、毎年その何割かが入れ替わっている。ってことは日本国内には何百万人も海外在住経験者がいるよね。

その少なくとも一部は相応に外国語ができて異文化の理解を持ってるでしょう。不法滞在してでも外国で生活しちゃう主体性・積極性を持つ人たちまでいるんだし。数百万人の1%としても万人単位でいるじゃん。これだけすでにいるのになぜいまさら留学促進で英語力向上なのかしら。

上記の資料を読んでいると日本で言う「グローバル人材」とは決められたカリキュラムと試験点数をクリアする人、という印象を受ける。在外経験者は枠外ってことなのかしら。

英語はそこまで必要か

海外赴任や留学で外国に来た日本人を長年見てきた。日本人は自らが思っているより国際化してるし国際経験もあると思う。日本出身のひいき目かもしれないけど、日本人って優秀な人が多いイメージもあるし。

でも英語教育すればグローバル人材が誕生するって思考は変。確かに英語はある程度できて当然。でも逆に言えばある程度できればそれでいいのよ。

同僚にパキスタン人がいる。人当たりがよくて仕事ができる。英語メールは簡潔でわかりやすいけど、しゃべるとなまってるし時々間違う。ところが言ってる内容はしっかりしているし間違いも愛嬌に聞こえるぐらい。アメリカ人スタッフみんなに慕われてる。

英語を身につけて外国に討ってでるぞって人がいたらその心意気は高く買うけど、それってスタートラインにたどり着くだけなのよ。そこには英語が使えて他の事に長けた優秀な人材がひしめいている。だから英語ができれば何ができる、ではなくて、英語ができてあたりまえの世界で提供できる価値ってなんだろう、って考える方がだんぜん将来性あると思うよ。

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