米国投資の馴れ初め

投資をはじめたのはアメリカで社会人になった20代だった。

若くて遊びざかりだった自分は投資なんて全く知らなかった。興味はあったが情報が全くない。

当時は掲示板にモデムでつなげていた暗黒時代でネットは存在しない。情報を得るには本を読むぐらいしかなかった。知ろうと思えばなんでも調べられる今と違って暗闇を手探りするようなものだった。

集まって一杯やりに行く仲間のデーブが貯金や投資の話が好きなやつだった。年上のデーブは経済学を専攻した長身イケメンだったが政治の話が好きで金に細かく、ガールフレンドができても長続きしないのが悩みのタネだった。

デーブは酔っ払いながらいろいろと話をしてくれた。

何回か話を聞くうちに自分でもやってみたくなったのでデーブが投資しているミューチャル・ファンドに投資する事にした。当時アメリカで毎年のように運用益No.1でもてはやされていたピルグリム・バクスターというファンド会社だった。

この時は投資がなんなのかまだよくわかっていなかったのもあって、利回りのいい貯蓄をするぐらいの感覚だった。