クリスマス追針式

この一週間、サンディエゴは豪雨だ。 ミッションバレーという地域ではホテルやスタジアムまで水没してしまった。

それぐらいの雨だったのでこのところおとなしく家でライカフレックスSLのメーター調整をしていた。 SLは追針式のメーターが付いている。 使い方は絞りを決め、ファインダーを覗いて、シャッタースピードを変えて針をメーターにあわせる。 ライカM5もこの形式だ。

追針式メーターの良いところは、メーターが絞りやSSと関係なく光量計測器として動作する事だ。カメラの癖がわかってくると、針の位置と関連づけやすいのだ。 左端のこの辺なら一段余分に開ける。と直感的にできるようになる。

これは真ん中で合わせる針式メーターやLEDの+ーを合わせるメーターや、撮るたんびに目を離してLCDを見るデジタルには無い感覚だ。 BWフィルムをM5に詰め増感で撮りまくっていた頃があったけど、メーターのおかげでカメラとの絆とでもいうべき一体感があった。

Leicaflex SL and R4S cameras
Rマウントライカ

カメラは増殖するばかりなのだが(カミサンに内緒で月に一台フィルムカメラを増やすの会会員)その中でもM5は特別な存在だ。

で、M5と同じメーター方式のこのSL、ライカRレンズ用の実験台として手に入れた。プリズムには腐食をなおした跡があるが他はそこそこきれいでSSもまぁ合っているようだ。 ただ先端に輪っかが付いた追針式のメーターは動いてはいたがかなり狂っていた。

このメーター、追針の位置調整にISO調整つまみの下のカム位置を調整しないと行けないのだが、これが判らず一苦労した。 メーターそのものはファインダー全面の半固定抵抗を調整し、明暗両方で他の露出計と値が合うようにする。

このSLメーター、そこそこ調整すれば後はいろんな状況下で驚くほど正確だ。 後は調整穴の上に皮革を張るだけだけだが、その前にこの治ったSLにポジを詰めてクリスマスの夕焼けを撮ってきた。

そうそう、写真ではなぜかRレンズ用ボディが一台増えているがその顛末はまた。