迷子

ワタシは日本にはあまり住んだ事無いので知らないとこに行くと迷子になると思い込んでいる。

以前、出張で新宿に1週間泊まった事があるが、新宿駅のちょっと離れた出口で迷子になったオジサンをみかけた。あまり聞いた事ない路線の乗り場がわからないらしく、通行人に聞こうとしているのだけど誰も相手にしようとしない。 ニホンハ Every man for himself、さばいばるナノデスネ。

まぁちょっと時間を掛けて何がどこにある、とわかれば次からは楽なのだけど、日本は旅で行くので時間が限られてしまい、のんびりと迷子になってる訳にもいかない。

それが、今回の旅は日本の電車にも慣れたし、時間の余裕もそこそこあったので、一人で歩いて写真を撮ったりしてみた。

勇気を出して大きな駅の地下街も歩いてみた。迷子にならないために角を曲がる度に、角にある店を覚えておくのが良いという事に気がついた。 ヘンゼルとグレーテルの話みたいだが、そうでもしないとうろうろしているうちに日が暮れてしまう。迷いはしなかったけど楽しくもなんともない。

だがいったん都市中心部を離れると、迷子になるような雑踏もないし、九龍城砦みたいな駅も無い事に気がついた。 雑草やススキがコンクリの隙間を埋め、ちょっと閑散としたホームの向こうに人々の生活風景が広がる。

人が多いところはもう良いから、次に日本に来たらこういうところをカメラをさげて歩いてみよう、と思った。