Truth Behind Kodak Story

コダックがチャプター11を申請して会社再生に入ってちょっと経つ。チャプター11はアメリカの倒産法の第11章の事だ。日本では倒産法申請イコールコダックがついに終わったと理解した人が多かったようだ。

だがチャプター11は清算破産ではなく、更生のための保護申請だ。過去にチャップター11を申請してよみがえった会社はGM、クライスラー、テキサコ、デルタ航空などがある。

もちろん申請しても再生のめどが経たずに解散する会社もある。例えばエンロンのように続けてもらっては困るような会社は資金も無くなり、清算解体になる。

コダックの場合、チャプター11申請の前にシティ・コープから9億5000万ドルの借り入れを受けている。再編成(コスト削減)をしてもう一回プリンターマーケットに撃って出るもくろみのようだ。 だから当分はコダックが消滅する事は無いようだ。

ところでカリフォルニアの写真用品通販店のFreeStyle Photoからニュースレターが来た。 日本からも利用している人達はいるようなので読んだ人もいると思う。内容は今回のコダック騒動によるフィルムへの影響に言及しているが、「フィルムは無くならないし、フィルムへの姿勢は変わらない」と言う物だ。ここから面白い事実が読み取れる。

  1. コダックのフィルム売り上げは昨年20パーセント増。 フィルム売り上げが増えたというのはコダックのマーケティングの人達があちこちの国で言及しているが、20パーセントという数字は想定外な増え方だった。
  2. FreeStyleでの会社別売り上げはコダックよりイルフォードの方が多い。 この場合イルフォード製ではなく、イルフォードがアメリカで卸しているFoma, EfkeやAdoxも入るが、イルフォードはモノクロだけなのでこれもまた意外な話だ。

さらにこれはイルフォード品の売り上げがフジフィルム品よりも多いと言う事だ。 アメリカではフジはモノクロフィルムはアクロスだけ残して他はやめてしまったが、これは売り上げの有無を物語っていたようだ。 なかなか面白い。